2023/10/21 ヒメギフ保護看板コレクション2023
4年生が2人組で制作したヒメギフチョウの保護看板を集めました。
ざっと見ると、「ヒメギフチョウのたまごはつぶさない」「ヒメギフチョウをとらないで」「ウスバイシンをふまないで」「ヒメギフチョウを守ろう」といったキャッチフレーズが記してありました。丁寧に取り組む4年生は、デザインから彩色、ニス塗りまで時間がかかっています。
これらの看板は、子どもたちの手によってモロコシ山に設置されました。実際のものは現地でご覧下さい。
2023/10/18 未来へつなげる看板立て&植樹
4年生の総合的な学習の時間では、ヒメギフチョウの保護をテーマに学習を進めています。本日、久しぶりに4年生が、ヒメギフチョウが生息するモロコシ山麓へ向かいました。山歩きには絶好の日和の下、自然観察会並びに看板の設置、ドングリの苗を植え付けといった環境整備活動をおこないました。講師としてお馴染みの「赤城姫を愛する集まり」の皆様をお招きしました。この日までに、看板づくりに精魂を込めた子どもたち。どんな活動になったのでしょうか。
最初に、道々で行った看板設置活動。子どもたちが自作した環境保護を訴える看板を現地に設置しています。ざっと見ると、「ヒメギフチョウのたまごはつぶさない」「ヒメギフチョウをとらないで」「ウスバイシンをふまないで」「ヒメギフチョウを守ろう」といったキャッチフレーズが記してありました。丁寧に取り組む4年生は、デザインから彩色、ニス塗りまで時間がかかっています。たとえ晴れていても、長時間の活動では体が冷えてきます。事前に土を軟らかくしたした場所にマーカーを置いておきました。そのマーカーを見つけて、看板を作った二人組で看板を打ち込みます。慣れないハンマーを、コンコンと杭に打ち付ける音が森の中に響き渡ります。
植樹活動は、ヒメギフチョウがなぜその数を減らすことになったのか、現地の植生等から学び、ヒメギフチョウが生息しやすいよう、植林されていた針葉樹に代わり落葉広葉樹のミズナラの苗を植樹するものです。子どもたちがドングリから育てた苗を現地に運び、モロコシ山に心を込めて植え付けを行いました。
年によってはドングリの採集が思うようにできません。今年はなんと、たくさんドングリを拾い、ご機嫌でした。「このドングリを学校で育て、また持ってくるぞ」「帰ったらプランターに植えるよ」と意欲満々です。
駐車場に戻って、4月からお世話になった講師の皆様に感謝状をお贈りしました。子どもたちの手作りの感謝状に、講師の皆様には満面の笑顔で応えていただきました。
2023/09/28 飛来!アサギマダラ
アサギマダラという蝶をご存じでしょうか。渡りをする蝶として知られています。渡り鳥はよく知られていますが、渡り蝶⁈しかもその距離は2,000キロ超と言われています。タテハチョウ科の蝶で、アゲハ蝶くらいの大きさの綺麗なチョウです。アサギマダラの「アサギ(浅葱)」は青緑色の古い呼び名で、翅の薄水色に由来しているそうです。
「津久田小の4年生の総合的な学習の時間で扱うのは、ヒメギフチョウでは?」という疑問もおありかと思います。でも、今年は、ヒメギフチョウの卵が激減しています。そこで、4年生は、並行してアサギマダラも追いかけることにしました。
この日は午前中に、お馴染みの須田先生から、「プール下に、アサギマダラが5頭くらい飛んでいますよ」という連絡をいただきました。津久田小では、プール下、北側駐車場、栽培小屋横に、須田先生からいただいた藤袴を植えています。すわ一大事!早速昼休みに観察に出かけました。募集をかけたところ、1年~3年生を中心にたくさんの子が参加しました。
現地では、6頭のアサギマダラが優雅に舞っていました。藤袴の花にとまったり、はなれたり…。静かに近づく子どもたち。「あっ!いるいる」「驚かせないで」「翅が青く見えるよ」「ペアになってるよ」などといった歓声が聞かれました。
前日にも、通学班班長の6年生が、「アサギマダラを見つけました。」という報告を受けていました。また、この翌日には、北側駐車場でも目撃されました。当事者の4年生も、通学するときにみつけたという報告を受けました。
2023/09/23 ヒメギフチョウ保護看板製作
4年生の総合的な学習の時間では、ヒメギフチョウの保護をテーマに学習を進めています。学習を進める中で、ヒメギフチョウを保護している山にヒメギフチョウを守る看板を立てる活動とミズナラの苗を植樹する活動を行います。
9月になって看板の製作が開始されました。まずは、グループで看板の下絵を描きました。今まで先輩が描いた作品や図鑑やネット上のヒメギフチョウやウスバサイシンの写真を参考にしながら、明るい雰囲気のイラストを描きました。
続いて、絵が描かれる看板と杭に白いペンキを塗ました。子どもたちは、刷毛にたっぷりペンキをつけ、板に点状にペンキを落としていきました。これに刷毛をしっかり当てて、よくのばします。4年生は、決められた作業を丁寧に行う子が多いです。この日も、これでもかと思うくらいペンキをよくのばしていました。看板の次は、机の上に杭を乗せました。地面に食い込む尖った部分にも、しっかりとペンキを塗り込みました。
いよいよ翌週から、絵の具で塗っていきます。教卓には、大きなチューブの絵の具と筆が用意してありました。パレットでなく、絵の具は紙皿にとります。水も大量に必要なので、傍らには紙コップがありました。どのグループも最初に塗り始めるのは、メッセージです。文字は、細くなる部分や曲線もあり、太い筆では苦労します。特に、ゴシック体の角の部分が丸くなりがちです。子どもたちは、板を回したり、互いが位置を変えたりしながら塗りやすくする工夫をしていました。メッセージの次は、ヒメギフチョウやウスバサイシン本体になります。特に、ヒメギフチョウの美しい模様は細かいので、細心の注意をはらいながら塗っていきました。現在、半分くらい彩色され、イラストがグッと引き立ってききした。
2023/06/18 幼虫観察会へGO!
ヒメギフチョウは1頭のメスから100個前後の卵を産んでいのですが、ここ最近は年間 1,000個程度しか卵が見つかりません。第1回学習会では、須田先生から「今年は厳しいです」と嘆きを含んだ報告をしていただきました。卵は人の手でふ化させるとのことです。実際、黄金週間後の現地観察会では、ヒメギフチョウの影も形も見られませんでした。
6月上旬、子どもたちは幼虫観察会に出かけました。講師の皆様と一緒に、前回のコースを散策しました。子どもたちは、注意深くウスバサイシンの葉の裏をめくります。ヒメギフチョウの幼虫ではなく、アサギマダラのたまごが確認できたようです。
散策の後、ヒメギフチョウの企画展を行っている赤城歴史資料館に向かいました。館内には、最初に発見した田中先生のノートやヒメギフチョウを愛する会の皆様や吉岡町の児童の研究成果等が掲示されていました。今までの学習会で知識を得た子どもたちは、興味深そうに展示物を眺めていました。
2023/05/09 ヒメギフチョウ観察会へGO!
黄金週間明け、4年生がヒメギフチョウの観察会へ出かけました。前日まで心配された天気は、なんとか嘘のようです。でも、5月4日の観察会でヒメギフチョウに出会えなかったため、一抹の不安がありました。一方、「今日こそは…」という気持ちも横溢していました。
キャンプ場の駐車場には、須田さん・大平さんが待っていました。子どもたちの期待も高まります。
講師の皆様には、歩きながらヒメギフチョウやモロコシ山の動植物について、丁寧に解説していただきました。例えば、カラマツ林と雑木林の違い、リスやネズミが食べたクルミのかけらなどを学びました。日頃から、昆虫や魚・両生類等に興味関心が旺盛な子どもたちは、目が生き生きとしています。「いつもの年より花が少ないです。」「ウスバサイシンが小さいですね」というお話もありました。
ウスバサイシンをみつけると、「あのエメラルドみたいなのあるかな」と、葉の裏でたまごの確認をしました。でも期待に反して、たまごは見つかりませんでした。肝心のヒメギフチョウも、舞っている雰囲気がしませんでした。「どうしたのかね」「残念だね」という声も聞かれました。また、「ヒメギフチョウ、絶滅するんじゃないかな」と危惧する子もいました。
山を下りながら、昔の炭焼き跡や先輩たちがかいた看板を発見しました。去年、ミズナラの若木を植えたところには、鹿の進入を防ぐネットもたくさんありました。
次は、教室で第2回学習会になります。
2023/04/20 スタート!ヒメギフチョウ学習会
ヒメギフチョウは準絶滅危惧種であり、群馬県では赤城山にしか生息しません。そんなヒメギフチョウについて、津久田小学校では、4年生が総合的な学習の時間で扱っています。年間を通して知識を得る時間や観察する時間、保護活動を行う時間が割り当てられています。今年は、子どもたちがどんな実践をするのか楽しみです。
本日は、須田昭司さん・長谷川さんを講師に、ヒメギフチョウについての学習会が行われました。3年生でモンシロチョウを勉強した4年生にとっては、待ってましたといった感じです。
最初に、須田さんからヒメギフチョウの名前の由来、その分布状況について説明していただきました。さらに赤城山のヒメギフチョウの特徴では、他の場所のヒメギフチョウより大きくて赤い部分が多いと教えていただきました。なるほど、写真で見るととってもきれいです。ヒメギフチョウの標本が提示されたときには、教室中で「うぉ~!」歓声があがりました。次に、長谷川さんから、卵から幼虫・さなぎ・成虫までのヒメギフチョウの一生について教えていただきました。それによれば、1頭のメスから100個前後の卵を産んでいのですが、ここ最近は年間1,000個程度しか卵が見つかまりませんでした。経年変化のグラフからも、ヒメギフチョウが減少していることが分かりました。原因として炭焼きが行われなくなり、山が荒れ放題になったことがあげられます。さらに、幼虫のえさであるウスバサイシンの葉に日光が当たりすぎて固くなっています。これでは、えさも少なくなりますね。
羽化したときの動画も視聴しました。動くヒメギフチョウに、子どもたちは興味津々といった感じがうかがわれました。
最後に、チョウの秘蔵コレクションとウスバサイシンの鉢植えを見せていただきました。須田さんの保護される前のヒメギフチョウは、圧巻でした。
これから、子どもたちがヒメギフチョウを増やすための作戦を実行していきます。黄金週間明けには、幼虫観察会に出かけます。
この日のために、子どもたちは素早くメモをとる練習をしてきました。その成果か、話を聞きながら、A4裏表びっしりメモをとった女子がいました。